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和ハーブへのいざない~季節の和ハーブ「ドクダミ」

毎年、6月頃になるとあちらこちらで慎ましやかな花を咲かせるドクダミ。
湿っぽく日の当たらない場所に生える臭いアレ、
しかも抜いても抜いてもまた生えてくるという
嫌われがちな植物ではありますが、立派な和ハーブの一員です。
今回は、そんなドクダミについてお話したいと思います。


ドクダミとは?
 
別名:十薬(ジュウヤク)。ドクダミ科ドクダミ属の多年草で、
ハート形の葉と独特な臭気が特徴。
日陰~半日陰の湿っぽい場所を好み、地下茎で増えるため繁殖力は非常に旺盛。
放置していると写真のように辺り一面ドクダミに埋め尽くされます。

白い花を咲かせると思われがちですが、じつは白い部分は葉が変化したもので、
花は真ん中にある黄緑色の部分です。
豊かな薬効
 
ドクダミは江戸時代の生物学書『大和本草』の中で
「わが国の馬医がこれを馬に用いると、十種の効能があるので、十薬と言う』と
書かれるほど多くの作用で知られています。

あの匂いの成分には強い殺菌、抗炎症作用があり、化膿やかぶれ、水虫などに
生葉の汁を塗布していたといわれています。
また、開花期に葉を採取して洗い、乾燥させると特有の匂いも和らぐため
健康茶として活用されたりも。(ドクダミ茶は現在も市販されていますね!)


かんたん!お役立ち!!ドクダミチンキ!!!
 
ここからは「厄介な雑草」ドクダミを「宝の山」に変える
魔法のレシピ「ドクダミチンキ」の作り方をお伝えします。

チンキとは・・・
ハーブを度数の高いアルコールに漬け込み、成分を抽出した浸剤のこと。
水溶性、脂溶性の有効成分どちらも抽出することができるため
海外では薬としても活用されています。

必要なもの
ドクダミ(開花期のもの全草)・・・お好みで
ウォッカまたは日本酒(アルコール度数40%以上の酒)・・・ドクダミが浸る程度
保存瓶(密封できるガラス瓶)
ハサミ(必要に応じて)
コーヒーフィルター、ザルなど

①開花期のドクダミを摘んで水洗いし、泥やホコリ、虫などを取り除きます。
②キッチンペーパーなどで水分をふき取り、ハサミで瓶に詰めやすい大きさに切ります。
③煮沸消毒した保存瓶にドクダミを詰め込みます。
④ウォッカまたは日本酒をドクダミがしっかり浸るまで注ぎ、瓶のフタを閉めます。
⑤日の当たらない場所に置き、1日1回振り混ぜる。1か月ほど経ったら漉して完成。
※写真は750mlの保存瓶、ウォッカで作ったものです。作成初日は緑も鮮やか。


※15日ほど経過したもの。エキスが染み出て色が変化しています。

抽出後のドクダミは、ネットに入れてお風呂に入れると入浴剤になります。
作成したチンキは1年をメドに使い切るようにしてください。


ドクダミチンキの活用方法
 
・うがい薬(うがい用の水に数滴混ぜます)
・化粧水(精製水やグリセリンで希釈してもOK)
※刺激が気になる方は事前にパッチテストをおすすめします。
・入浴剤(お風呂にそのまま入れます。体ぽっかぽか!)
・スプレーボトルに入れて虫よけに。
(虫に刺された場所にチンキを塗るとかゆみ止めにも!)
・ホホバオイル&ミツロウと混ぜて万能クリームに!


「十薬」の名にふさわしい大活躍ぶりだと思いませんか?
是非、いろいろ活用してみてくださいね。


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